今回は予備自衛官補になるために突破しなければいけない【一般教養】の試験科目について解説していきたいと思います。
予備自衛官補試験 – 一般教養試験の範囲は?
予備自衛官補の一般教養試験は採用要項に記載のある「筆記試験」のことです。内容は国語、数学、地理歴史及び公民+作文となっています。国語、数学、地理歴史及び公民は高校卒業レベルの問題が出題されます。
ちなみに作文に関してはA4用紙1枚でテーマはその都度変わるみたいですが、下記のようなテーマが出されるのでこちらも予め各テーマに沿って大体書けるようにしてしておきましょう。
- 集団生活において重要なこと
- 自衛隊の被災地活動について
- 国の防衛に対して思うこと
- これからの予備自衛官に求められることについて
- なぜ予備自衛官になりたいと思ったか
- 社会に奉仕することの大切さ
- 自分の経験したことを自衛隊でどのように生かすか
- 仲間と切磋琢磨することの大切さについて
- 人に信頼されるためには何が必要か
- 前向きに行動することの重要性
上記のようにテーマの種類は多岐に渡りますが結局のところ、どれも自衛隊に入るために必要な意見を求められているということです。用紙の半分しか書けないなんて事のないように。
予備自衛官補試験 – 必ずおさえておきたい事
国語、数学、地理歴史及び公民科目に関しては、出題範囲が高校卒業レベルとなっています。予備自衛官補の試験は大学生の受験生が大半を占めますので、学生時代から既に時が経っている社会人の方などは必ず受験前に対策しておくことをお勧めします。(周りの学生受験者が平均点を上げてきますからね。)
ここからはそれぞれの科目についておさえておくべきポイントをご紹介。
国語 – 文学
国語に関しては漢字の読み書き、四字熟語やことわざの問題が出題されます。日本に住んでいるならそこまで構える必要はありませんが見落としがちなのが【文学】の分野です。文学というのは作者と作品の組み合わせが正しいかなどを問われます。下記のような問題です。
- 次の作者と作品のうち、正しいものはどれか
1.二葉亭四迷 − たけくらべ
2.森 鴎外 − あめりか物語
3.島崎藤村 − 不如帰
4.芥川龍之介 − 河童
5.武者小路実篤−父帰る
上記の問題、①の二葉亭四迷の代表作は「浮雲」で「たけくらべ」は樋口一葉の作品、②の森鴎外の代表作は「高瀬舟」で「あめりか物語」は永井荷風の作品、③の島崎藤村の代表作は「破壊」で「不如帰」は徳冨蘆花の作品、⑤武者小路実篤の代表作は「お目出たき人」で「父帰る」は菊池寛の作品なので正解は「④(芥川龍之介の河童)」となります。割と覚えなければいけない人名と作品名の範囲が多いので、決して捨てずに早めに対策しておきましょう。
またウェブで「高校受験 日本文学」などと検索すると高校受験レベルの日本文学の出題例が出てきますのでそちらでテストしてみると良いでしょう。
その他漢文と古文については、漢文は最低限レ点の意味を理解しておくこと、古文のコツは先に各選択肢を見てから読解に入ることをお勧めします。古文の文章だけ読むと何を言ってるのかサッパリですが、先に問題の各選択肢を見ておくことでどんなことが問われているかイメージが沸き、読解しやすくなります。
数学 – 公式をマスターしよう
数学に関しては公式という便利なものが存在していますのでまずは問題を解きながら公式をマスターしていきましょう。出題される数学問題の範囲は下記の通りです。基礎(=公式)をしっかりマスターすれば大丈夫です。数学は語学と違って解けると達成感もありますし楽しいですよ。
- 1次方程式
- 2次方程式
- 連立方程式
- 1次関数
- 2次関数
- 平方根
- 不等式
- 平行線・多角形の角
- 円の性質
- 三平方の定理
- 面積と体積(扇型の面積の求め方など)
- 確率
2次方程式の公式はこれひとつ覚えておけば簡単に解けるので必ず覚えよう!
数学の復習には楽しく学べるこの教材がオススメ!
社会 – 歴史の年号を覚えよう
社会に関しては政治の問題(衆議院議員と参議院議員の総定数の組み合わせなど)や国税の問題などは社会人であれば特に悩むことなく覚えられるでしょう。身近なことなので勉強にさほど労力は掛かりません。それよりも社会においてマスターしておくべきは歴史の年号と人物などです。
例えば「大坂夏の陣」はいつ?「二月革命」はいつ?院政を開始したのは誰?など・・・年号を覚える事や、歴史の人物を覚える事が苦手な方はco.慶應さんの動画をお勧めします。聞き流しているだけでいつの間にか歌えるようになっており、年号を思い出すときに重宝します。(筆者も大変お世話になりました。)
国語・英語・社会はどれほどの単語を暗記するかが試験突破の鍵です。とはいえ覚えることに嫌になってしまわないよう、たまには息抜きをしつつ無理せずに覚えていきましょう。
また社会には「地理」の問題も含まれますが「地理」に関しては「世界の6大州」の特徴を把握しておくと安心です。それぞれの州の産物や商業・工業、地形や地理についてある程度把握しておくことをお勧めします。そして見落としがちなのが「地図記号」こちらの問題も高確率で出題されるので覚えましょう。(せめて自衛隊の地図記号くらい答えられないとね!)
- オセアニア州
- アジア州
- ヨーロッパ州
- 北アメリカ州
- 南アメリカ州
- アフリカ州
まとめ
学習のコツは基礎をしっかり覚えておくこと。また自衛官の試験において大切なのは筆記試験だけの点数ではなく、面接や適性検査、身体検査の総合点数です。総合点数が高ければ高いほど採用される確率が上がりますので筆記試験以外の対策、特に面接での受け答えなどにもしっかりと時間を掛けてくださいね。特に予備自衛官補の試験は筆記よりも面接重視と言われています。一般教養が満点でも面接がボロボロだったら意味がありません。
広く浅くをモットーに根詰めすぎず対策していきましょう。これを見てくれた皆様が自衛官になれますように。